私たちのうすき時間

第14回 地域おこし協力隊 一般隊員(梶原・林)Vol.5

●文化芸術:梶原●

こんにちは! 臼杵市地域おこし協力隊梶原涼晴です!
九州なのに氷点下??? 氷点下にはなりませんが、冬の臼杵は、思ったより寒いです!!!
古民家に住んでいるのでなおさら寒い!!!
そんな冬真っただ中の臼杵ですが、先日までそんな寒さを忘れるアツい時間を過ごしておりましたので、「臼杵暮らし」の中のひとつの要素である協力隊活動をお届けします。
題して「劇団ムジカ旗揚げの軌跡」!!!
写真もたくさん載せますので、ぜひお楽しみください(^-^)

改めまして、今回劇団ムジカ旗揚公演「ANJIN A NAVIGATOR OF LOVE」にご来場いただいた皆様、そして私たちに温かい声援を送ってくださった皆様、この場をお借りして心よりお礼申し上げます。

さて、早速ですが稽古場写真から……

俳優というのは、ただセリフを覚えてそれらしくセリフをしゃべるだけではありません。
時に哲学者のごとく考え、


時に格闘家のごとく食べ、飲み、

そして時にアスリートのごとく……飛びます。

たくさん考え、たくさん食べ、たくさん動いて、去る12月17日、遂に劇団ムジカ旗揚公演「ANJIN A NAVIGATOR OF LOVE」が、我らがホーム”久家の大蔵(※)”にて幕を開けました。

こんな時代に、あえてここ臼杵の地で公演を続ける俳優たち。今回彼らが劇団ムジカ旗揚に託した思いをここでご紹介させていただきます!

■林佑太郎
劇団ムジカはこれから長い時間をかけて皆様に、臼杵の歴史、まち、ひとをテーマに芸術を通じて”感動体験”ができる場所(MUSICA THEATRE)を提供していきます。
観客の皆様が”体験”できる場所を。では、ここで言う体験は実人生における本当の体験とは別物?
……いや、きっとそんなことないはず。だって観劇前と観劇後とであなたの中で何かが違うはず。何かを感じ、考え、想い、願い、変化が起こっているはず。
それはきっと体験した結果であり、真実だと僕は思っています。臼杵の魅力を芸術というアプローチで体験させてくれる集団、それが劇団ムジカです。

■北見翔
個人的には臼杵でお芝居をするのは、約3年ぶりになります。前回に引き続き、今回も沢山の方々にサポートして頂き公演をすることができます。心から感謝申し上げます。
東京ではいくら声を上げても、忙(せわ)しなく過ぎていく時間の中では誰も耳を傾けてくれません。
自分たちがしていることは自己満足に過ぎないのか? そんな風に思う時もあります。
ですがこの町では色んな人と会うたび、暖かい言葉をかけてくださり、それが自分たちの力となって作品を作ることができます。
みなさんの日常を少しでも彩れるような公演になれば嬉しいです。

■小池利一
演劇は、ドキュメンタリー作品や音楽とは少し違い、そもそもが作られた嘘の世界。でも嘘だからこそ、そこでどんなことが起きても、ある意味無責任に楽しめる。
嘘だからこそ、その世界に入り込んで手放しに感動できる。そんな非日常の感動体験が日常の中で気軽にできれば……
遠い昔、演劇は格式高い娯楽でした。が、現代に至り、もっと街に、そこに住む人々に寄り添ったものであるべきだと強く感じます。
そんな中、ここ臼杵で劇団ムジカ旗揚げ!! 僕たちが作り上げる”リアル”な嘘の世界を手放しで楽しんで頂ければ幸いです。

■山本龍兵
セリフを上手に言う。決められた動きができる。上手く泣ける。そんな事よりも僕らが大切にしているのは、目の前の相手と"関わる"という事です。
本気でふざけて、喧嘩して、愛を伝え、笑い合う。関わる事で初めて、個人の想像を超えたエネルギーが生まれるはずだと思っているからです。
日常では、誰かと関わる事で傷ついたり、面倒臭かったり、結果をぐるぐる考えて、億劫になって関わりを避けてしまう。
そんな時に、目の前の舞台上で、本気で誰かと関わる役者をみて、関わる事の大切さ尊さを感じて頂けたら幸いです。

■岩崎紗也加
誰かの苦しみが軽くなるように、希望のない未来に光が見出せるように、傷ついた心の痛みが少しでも和らぐように、誰かが明日を生きる一歩を”今”踏み出してもらえるように。
私はこの演劇というツール、そして私という人間を通して、今を生きる人々へ心の栄養を届けたいと思っています。
日本には沢山の劇団や演劇の団体がありますが、ほとんどが都心部に集中しています。
でもそれがもっと多くの方に届いて欲しいと思っています。
心の栄養となる演劇が1人でも多くの方に届くように。この旗揚げ公演がその第一歩です!

■甲斐直人
本日はご来場頂きありがとうございます。3年前、舞台公演のために初めて臼杵を訪れました。
そこで豊かな自然に触れ、文化に触れ、美味しい食事をいただき、そして何より素敵な人たちと出会うことができました。
元々縁もゆかりもなかったはずの場所が、いつの間にか第二の故郷になっていました。
大好きな臼杵と、そこに住む人たちに恩返しがしたい。また臼杵の地で舞台公演ができること、本日皆さまにご来場頂けたこと、心から感謝しています。
今回の公演がきっかけで、演劇をより身近に感じて頂けたら幸いです。

■辻康輔
今回の作品は、これでもかというほど沢山、臼杵弁を話します。臼杵市でこの作品を上演させていただけることに、心から感謝します。
演劇は、地方ではほとんど触れる事の出来ないものではないかと思います。
地方出身の僕自身も東京で触れるまではそうでした。僕自身が触れて、確かに感じた演劇の力、芸術の力を臼杵市で生活する皆様にも感じでいただきたい!
そしてそれが、皆様の日常になっていただきたい!
それが、僕がここに来た理由です。決して堅苦しいものではなく、馴染みのあるものとして演劇を楽しんでいただければ幸いです。

■梶原涼晴
小学生の頃、赤神という名前の先生がいました。本名です。
生徒たちが悪さをすると必ず左右のもみあげをつまみ上げられ、数m先までぶっ飛ばされます。通称「スクリュー」。
今振り返ると当時僕を含む悪童たちは戦々恐々としながらも心ではそれを求めていました。
あの痛みこそが心を揺さぶり、誰かとの繋がりを実感できる大切な体験だということを知っていたから。
今、「スクリュー」は学校にも職場にも議会にも教会にもありません。
この劇団が、溢れる情報や正体不明の正論を超えて人々の心と心を繋いでいけるよう、これからも精一杯活動を続けていきます。


ということで、皆様、今後とも劇団ムジカの応援を宜しくお願い致します!
そして、2022年が愛と希望に溢れた素敵な年になりますように(^-^)

 

※…久家の大蔵(くげのおおくら):江戸時代後期頃建築され、酒の貯蔵庫として利用されていた建物。老朽化にともない取り壊される予定だったが、ポルトガルの伝統的装飾絵タイル・アズレージョが施され、白壁に映える青色が美しい南蛮文化交流施設として平成12年に生まれ変わった。

 


 

●文化芸術:林●

こんにちは! 協力隊の林です。
2022年もどうぞよろしくお願いいたします。

さて、前回こちらでご紹介させていただきました「劇団ムジカ」の旗揚げ公演「ANJIN A NAVIGATOR OF LOVE」ですが、無事に終演いたしました!
サポートしてくださった皆様、応援してくださった皆様、実際に劇場まで足を運んでいただきました皆様、本当にありがとうございました。
感謝の気持ちでいっぱいであります。

演劇というものが根付いていない臼杵のまちで、劇団を立ち揚げることは、演劇が身近なものになりつつある東京と比べ、僕にとって間違いなくハードルが高いものでした。
その中でも特に結果として顕著に出てしまうのが、来場者数です。
演劇に興味を持って、決して安くはない舞台を、実際に観劇に来てくれる方がどれくらいいるのだろうか。
そういったことも不安に抱えながら挑んだ今回の旗揚げ公演……来場者数は……207人!!
6回公演だったので、平均にして1公演35人程度!
劇場の定員も従来の半分の50人程度としていたので、毎公演席がしっかり埋まっている状態で上演できました。
今回、これだけの方々が来ていただけたのも、周りの方々のお力添えがあったから。

今後の課題としては、僕やサポーターとも直接繋がりのない方々に、どうやって劇団ムジカの活動を情報発信して、どうやって興味を持ってもらって来場まで繋げられるか、
だと感じております。
2022年の劇団ムジカの次回作、すでに動き始めておりますので、もうしばらくお待ちいただければと思います!
お楽しみに!!

以下、劇団ムジカ旗揚げ公演「ANJIN A NAVIGATOR OF LOVE」の舞台写真です。
本番の様子をお楽しみください!

 

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